クレジットカードのお得なキャンペーンがあるので作りたいと思っているのですが、住宅ローンの審査に影響しますか?
『今申し込みをすると◯◯ポイントプレゼント』や『入会後◯ヶ月以内に〇〇円以上利用すると〇〇ポイント還元』などのキャンペーンがあります。ポイントの額が魅力的ですぐにでもカードを作りたくなりますよね。
しかも、〇〇PAYとかで20%還元などが話題になっていて、20%還元が普通なくらい、還元や割引キャンペーンが流行っています。
これらのキャッシュレスのシステムがポストペイ(前払い)やデビットカードのような即時決済なら良いのですが、クレジットカードの場合は注意が必要です。
そもそもポイント還元の仕組みとは
キャッシュレス・ポイント還元事業として経済産業省がキャッシュレス決済(現金を使わない決済)を推進しています。通常は、キャッシュレス決済をすると最大で5%ポイント還元を受けられるのが事業の制度なのですが、これを上回る大幅な還元がされているのは、「自社のキャッシュレスシステムを使うきっかけにして欲しい」という思惑があって各会社がシェアの奪い合いをしているからなのです。
そして、クレジットカードもキャッシュレス・ポイント還元制度の対象なので、クレジットカード会社も自社のカードを利用して欲しいのです。
クレジットカードの枚数が住宅ローンの審査に影響することも
必要で作るのなら良いのですが、たくさんのポイントが還元される」「特典がたくさん受けられる」という理由でたくさんのクレジットカードを作るのならオススメできません。
一般的には、クレジットカードは2、3枚程度あれば十分ではないでしょうか?
メインに使うカードと、あとはサブで持つカードそしてブランドの異なるカード(例えばVISA、MASTER、JCBなど使えるカードがお店によって異なるため)として持つのが目安です。
毎月の支払い分(インターネット・公共料金・スーパーなどでの買物)、小遣いの範囲内で決済できる分、臨時支払い分(普段は使わないが備えとして)として2、3枚あればクレジットカードは十分です。あとはデビットカード(即時決済)や〇〇PAYなどのポストペイ(チャージ式や前払い)を利用しましょう。
クレジットカードをたくさん持つとどうなる?
クレジットカードの契約には審査があり、カード毎に利用枠(与信枠)が設定されます。つまり、クレジットカードを作るほど自分の信用力の余力が低下する可能性があります。
つまり、クレジットカードは後払いなので、買物時にはカード会社が立て替え払いをして、後でまとめて引き落としをする仕組みです。自分の年収・勤務先・勤続年数などの個人情報から利用枠が設定されます。
そしてこの利用枠や支払状況などは個人信用情報として情報機関に登録されます。たくさんカードを作れば作るほどその都度登録されていきます。
いくらカード会社が還元キャンペーンを推進しているからといって個人の枠を広げてくれるわけではありません。むしろ急にクレジットカードの申込みが増えている人は生活に困っている人に見られる状況と同じ傾向でもあるのです。
どうしてもつくりたいのなら、使わなくなったカードを解約してからにしましょう。
住宅ローンの審査に影響する場合も・・
もし、融資をするならどちらの人に融資をするでしょうか?
Aさんの場合
- 年収600万円
- 株式会社〇〇に勤続10年
- クレジットカード2枚(利用内容はインターネットや携帯電話の引き落としとスーパーやコンビニでの買物だけ)
- 他に借り入れなし
Bさんの場合
- 年収600万円
- 株式会社〇〇に勤続10年
- クレジットカード8枚(家電:エアコン、大型テレビ、新型パソコンなど90万円利用、キャッシング150万円利用)
- 他に借り入れなし
審査基準は各会社で異なるので、一概には言えませんが、住宅ローンのような長期でしかも高額な借入であれば、Aさんの方が審査が通りやすいのは明らかです。
Bさんの方は審査が通らないとは、言い切れませんが、借り入れ希望額よりも減額になったり、リスクが高いとして金利が高くなったり(金利優遇が少ない)など、審査が通っても融資条件が厳しい場合があります。
クレジットカードは、ショッピング枠とキャッシング枠が設定されています。つまり買い物はもちろん、お金を借りることもできます。ローンカードと同じような機能もあるのです。
今の時代に、クレジットカードを持っていない人はほどんどいないので、持っていること自体は問題ありませんが、必要以上にたくさん持っていたり、キャッシングを利用中であれば、カードローンの利用と同等として、住宅ローンの審査に影響することがあります。
一括払い・分割払い・リボ払い・キャッシング
住宅ローンの支払いに特に影響するのは、キャッシング・リボ払い・分割払いとなります。
一括払いの場合は、通常インターネットや公共料金、スーパーやコンビニでの買物などが多くすぐに決済できるものがほどんどだからです。
分割払い・リボ払い・キャッシングは、カード会社が立て替え払いをした分を分割返済しているのと同じなので、簡単に言うと、カード会社に借金しているとのと同じなのです。
クレジットカード滞納(遅延・延滞)も要注意
また、たくさんのクレジットカードを持つことで支払(引き落とし)の管理が複雑になるので、支払い忘れや残高不足になる可能性もあります。そうすると「延滞実績あり」ということで個人信用情報上でもその記録は残ります。
クレジットカードの利用の仕方によっては住宅ローンの年間返済の負担率に加味されたり、個人信用情報から利用状況をチェックされることもあり得ます。
つまり、「ご利用は計画的に」ということになるのですが、特に住宅ローンを組む予定があるのなら、余計なカードは早い目に解約をすることをおすすめします。
そして、目先のメリット(ポイント還元)のために、クレジットカードを作らないようにしましょう。
ちなみに、デビットカードやプリペイド式のキャッシュレス決済ならば与信(信用枠)は関係ありませんので、ポイント活動をしたいのなら、そちらを使うようにしましょう。
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