老後貧乏や老後破産にならないための住宅ローンの組み方・返済方法

住宅ローンを組むときに、考えておくべきことはどんなことですか?

住宅ローンは、高額で長期の借金ですから不安なことがありますよね。購入する家のことやいくら借入ができるのかが気になるところですが、その他に大切なポイントを書いておきます。

老後の返済計画を考えておく

借入金額の計算と合わせて、何歳で完済できるのかも考えておく必要があります。現在の住宅ローンでは金融機関によって75歳や80歳まで完済まで最長で35年間(金融機関によって50年間もあります)のローンを組む事が可能ですが、サラリーマンで65歳まで働いて、退職金で住宅ローンを繰り上げ返済してしまったら貯蓄もが残らない。下手をすると退職金で払ってもまだローンが残ってしまうようなこともあります。

住宅ローン返済シミュレーションのチェックポイント

住宅ローンを組む際には、シミュレーションしておく必要があります。でも試算しても月々の返済くらいしかチェックしていない場合が多いのではないでしょうか?

月々の返済だけでなく、高齢になったときに住宅ローンの残高がいくらくらい残ってしまうのか、そしてそれをどのようにして返済していくのかを考えておく必要があります。

私の友人のAさんは、40歳で住宅ローンを組みました。

  • 借入金額は4,000万円、年収700万円
  • 借入期間は35年間つまり75歳まで。

もし、金利が1%で35年間の全期間が固定金利型としても

  • 55歳時点で約25百万円
  • 60歳時点で約19百万円
  • 65歳時点で約13百万円

の住宅ローンが残る計算です。

しかもこの家族には小学生の子供が2人。

大学まで行くとなると学費やその他の教育資金は結構かかりそうです。

現在年金制度も十分で無いと言われているなか、老後資金も十分に残しておく必要もあります。高齢になっても働ける環境を整備しようと世の中は動いていますが、高齢になっても体力のある若手と全く同じような仕事をやって、同一水準の賃金でもらえるのかと考えたら、残念ながらそうはいかないでしょう。

つまり、同じ業務でも体力や集中力があり、沢山の仕事をこなせて、成長余地がある分だけ若手の方に仕事が多くあることでしょう。

そして、これからAIやロボットにシフトしていくので単純労働などの仕事は減少していき、人しかできないことや新しい仕事が増えてくるでしょう。

将来のわずかな年金と退職後のアルバイトで住宅ローンの返済と生活費を賄うような住宅ローンの借入は避けたいものです。

そして今、100年時代と言われています。65歳はまだ道半ばなのです。ですが収入は伸び悩み、生活費や医療費がかさむ状況で住宅ローンを払い続けるのでは、生活負担が大きくなってしまいます。

子供の学費・老後資金にはしっかりとした計画を

なるべくなら住宅ローンを組む前に、シミュレーションをしながら今後の計画を立てる必要があります。そして住宅ローンを組んでからは余裕があるときには、マメに繰り上げ返済をするなど、将来の支払い負担を軽減させるための対策をする必要があります。

手元に資金余力がないと、子供の学費すらも準備できず、子供の学費・教育資金では学資ローンや奨学金を利用する必要が出てくるかもしれません。

つまり、住宅ローンの負担が大きすぎて貯蓄ができなくなった場合には、ライフイベント(教育資金・子供結婚・車の買い替え・家の補修)を借入でまかなうことになるかもしれないのです。

老後に余裕のある生活をするためには、住宅ローン自体に余裕を持った計画を立てることが大切です。

何歳の時点で住宅ローンがいくらくらい残るのかを知っておく必要があります

つまり

  • 55歳時点で残高が◯◯万円
  • 60歳時点で残高が◯◯万円
  • 65歳時点で残高が◯◯万円
  • 70歳時点で残高が◯◯万円

というように把握しておかないといけません。そして老後の年金が、今の時点で年間いくらもらえるか(将来見直しがあって予定通りに受け取れるかわからないですが)を把握しておかないといけません。

年金は郵送される「年金定期便」か社会保険事務所で確認しておきましょう。

生活費と住宅ローンの支払いに、年金と給与でやっていかないといけないので、ある程度の把握が大切なのです。そして、趣味や余暇を過ごすためのお金も見積もっておく必要もあります。

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