住宅ローンを組んだ人が、もし死亡や高度障害になったら、加入している団体信用生命保険(団信)を利用して、今後の返済が不要となります。
通常は診断書を提出して、銀行を通じて保険会社に送られ、保険が適用となれば、保険金が支払われて住宅ローンが完済するようになっています。
しかし、保険が適用とならず保険金が支払われない場合(保険が下りない)があります。もしもそうなってしまうと、残された家族が住宅ローンを払い続けていく必要があります。
本来ですと、団体信用生命保険で完済となっていたはずですが、残された家族が継続して支払いをする事になりそうです。生活費はもちろん、子供の学費、将来の貯蓄などを考えると住宅ローンの支払いがなくならないとなると大きな負担です。
保険金が支払われない場合について
住宅ローンの正式申込と同時に団体信用生命保険の申込をしますが、この時に正しい告知をしない場合等、保険金が支払われないことがあります。
告知といっても専用の用紙に記入する事になります。医師や保険会社の担当者と面談するような事はありません。
被保険者(この場合、住宅ローンの借主)が次のような事由に該当する場合にも、保険金が支払われないことがあります。
- 保障開始日(*)から1年以内の自殺
- 被保険者の故意により高度障害状態に該当したとき
- 夫婦連生の被保険者のうち、いずれかの被保険者の故意により、他方の被保険者が死亡または高度障害状態に該当したとき
- 保険契約者または保険金受取人の故意により死亡または高度障害状態に該当したとき
- 戦争その他の変乱により死亡または高度障害状態に該当したとき(その程度により全額または削減して支払われる場合があります。)
- 告知義務違反による解除
(*)保障開始日とは、融資実行日(債務引受の場合は債務引受日) または団体信用生命保険の加入が承諾された日のいずれか遅い方の日となります。
「申込書兼告知書」で尋ねられたことに対し、故意または重大な過失によって、「申込書兼告知書」で事実を告知しなかったかまたは事実と異なることを告知した場合、保障開始日から2年以内については「告知義務違反」として解除される場合があります(支払事由が発生した後であっても解除される場合があります)。
なお、告知義務違反の内容が特に重大な場合、保障開始日から2年を超えていたとしても詐欺による取消しを理由として保険金が支払われないことがあります。
- 詐欺による取消し·不法取得目的による無効の場合
保険契約者または被保険者による詐欺の行為を原因として、この保険契約の全部またはその被保険者についての部分が取消しされた場合、または、保険契約者または被保険者に保険金の不法取得目的があって、この保険契約の全部またはその被保険者についての部分が無効とされた場合。
- 重大事由による解除の場合
保険契約者、被保険者または保険金受取人が保険金を詐取する目的で事故招致をしたときや暴力団関係者、その他の反社会的勢力に該当すると認められたときなど、重大な事由に該当し、この保険契約の全部またはその被保険者についての部分が解除された場合。
これらに該当する場合は、保険契約が解除されたり、保険金が支払われない場合があります。実際に住宅ローンを取り組む際には団体信用生命保険の契約内容をチェックしてください。そしてありのままに記入することが大切です。
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