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手数料と保証料の違い【知らないと損をします】

家を購入するのには、何かと費用がかかります。一生に一度の大きな買い物です。少しでもコストを抑えたいものですが、諸費用もばかになりません。特に住宅ローンの諸費用については「良く分からないけど必要なもの」程度としてあまり考えられていないような気がします。

住宅を購入する際には、不動産業者の担当者がローンの手続きを手伝ってくれることが多いのですが、住宅ローンを組むときに必要な費用として「さらっと」説明はしてくれるかもしませんが、しっかりとした説明はやはり銀行で確認しましょう。

しかし、いずれにしても保証料と手数料の説明はあってもその性質の違いを説明してくれるところまでは、できていないかもしれません。

このページでは、保証料と手数料の違いとその性質の違いを説明します。これを知らないと後で損をするかもしれません。

保証料とは

通常、銀行で住宅ローンを組むときには、保証会社が保証人になってくれます。(つまり、住宅ローンを組んで支払いができなければ、保証会社が一括返済してくれます)

銀行にとってみると保証会社の保証があるから、不良債権になりにくい(リスクが少ない)ので、住宅ローン金利を低く設定することができます。

借主(住宅ローンを組む人)は、保証会社に保証人になってもらうための費用を保証料と言います。ほどんどの場合、銀行の関連会社が保証会社をしています。

保証料はいくらくらいなのでしょうか?おもな銀行の住宅ローンを組んだ場合の保証料を以下で紹介します。

三菱UFJ銀行の住宅ローンの保証料

公式ホームページでは以下のように記載があります。

1000万円、期間30年、元利均等返済の場合(元金据置なし)→ 191,370円

三菱UFJ銀行 保証料(三菱UFJ住宅ローン保証株式会社)

1000万円当たりの金額ですので、3000万円借入の場合は、191,370×3=574,110円になります。(借入期間や返済方法によっても料率が変わります。)

三井住友銀行(SMBC)の住宅ローンの保証料

公式ホームページには以下の通り

100万円につき期間35年、元利均等返済の場合 → 20,620円〜82,437円

三井住友銀行 保証料

「当行指定の保証会社」となっていますので、保証会社や審査結果によって保証料率が異なるようです。

100万円当たりの金額ですので、3000万円の借入の場合は、20,620〜82,437×30=618,600円〜2,473,110円

上記の通り、三菱UFJ銀行と三井住友銀行の保証料では、期間が「30年」と「35年」の違いであったり、表示の仕方が「1000万円あたり」と「100万円あたり」など、それぞれで表記が異なり比較がしにくくなっています。

少なくとも住宅ローンを組むのに 高額の費用がかかることは間違いありません。

上記は保証料を一括前払いの方法で「外枠」方式とも言います。それに対して、「内枠」方式というものもあります。

保証料の外枠方式と内枠方式

  • 「外枠」方式とは、保証料を一括で前払いすること
  • 「内枠」方式とは、住宅ローンと一緒に毎月支払うこと

つまり、内枠方式にすると一括支払いする必要がない分、月々の支払額が増えるのが特徴です。一般的には保証料相当分として住宅ローン金利に上乗せされた金利で支払うことになります。

他には保証料がないプランとして、手数料の定率プランのようなものがあります。保証料が無料(0円)なのは魅力的なのですが、貸出額(住宅ローンの借入額)×◯%という形で手数料を支払うプランも金融機関によってはあります。

次に手数料について説明します。

手数料とは

手数料は、住宅ローン取扱手数料などで銀行側に支払うものです。金額はもちろん銀行によって異なりますし、計算方法も異なります。

「一件あたり〇〇万円」(定額)の場合もありますし、「融資額の〇〇%」(定率)というのもあります。

保証料が融資額の〇〇%という定率の場合は、保証料が無料であったり、かなり安かったりすることが多いです。でも、ローンを組む側からしたらこう考えるかもしれません。

結局、支払いをするということからしたら、言い方は何であれ、同じじゃないの??

お金を払うということについては同じなのですが実際には、その性質はまったく異なります。

知らないと損をする「保証料」と「手数料」の違い

住宅ローンにはたくさんの説明事項が必要です。住宅ローン自体の商品説明、金利の仕組み、金利優遇、返済方法、団体信用生命保険、抵当権、火災保険、やその他の保険など、そしてそれに関する費用など・・・費用のうち「保証料」「手数料」については

  • 保証料 → 保証会社に支払うもの、金額は〇〇円
  • 手数料 → 銀行に支払うもの、金額は〇〇円

くらいの説明しかしていないのではないでしょうか?残念ながら、すべての項目についてひとつひとつ説明をしていたら時間がいくらあっても足りないので、ポイントを絞って説明がなされているのが実情です。

保証料と手数料についてのポイントは以下の通りです

「保証料」は、もちろん保証会社に支払うものですが、借入金額・借入期間・返済方法などによって一定の料率に従って、保証料が算出されます。そして【繰り上げ完済した場合は、一定の手数料を差し引いて戻ってきます】

「手数料」は手続き時に支払う取扱料なので、繰り上げ完済してもお金は戻ってきません。

実際にここまで、がっつり説明をしてくれているのは少ないのではないでしょうか?

つまり、35年の住宅ローンを組んで、25年経って完済した場合は保証料であれば残り10年相当分の保証は一定の手数料を差し引かれて戻ってきます。

なぜなら、35年間分の保証を保証会社に対して依頼して支払ったものですから、25年で完済してしまうと残りの期間の保証は不要なので、先払いした分は手数料が引かれて戻ってくるのです。(内枠の場合は、毎月の住宅ローンと一緒に支払いをしているので、先払い分が無いため戻ってくる分もありません)

「保証料が無料」と謳っていても、「手数料で融資額の〇〇%」かかるのであれば結局費用がかかるうえに、繰り上げ返済した場合には、お金が戻って来ない仕組みになっているということです。

つまり、仮に支払う金額が同じであっても、保証料と手数料では、繰り上げ返済したときに「お金が戻ってくる可能性がある」のかどうかが変わってくるのです。

住宅ローンを申し込む前、または事前審査(仮審査)が通って、正式申し込み(本審査)をする前に、チェックしておきましょう。保証料や手数料の支払い方法を選ぶことができますから、自分に合ったプランを理解して選ぶようにしましょう。

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