借り換えの手順【見直しのやり方のコツ】

失敗したくないので、住宅ローンの借り換えを上手くやる方法が知りたいです。

住宅ローンの借り換えは以前は、借り換え後の金利と現在の金利差が1%・残高1,000万円あれば、借り換えのメリットがあるという一つの目安がありました。

現在は、マイナス金利のご時世のなか各金融機関は顧客獲得に必死ですから、金利差が1%や残高1,000万円に満たなくても、借り換えをするメリットがある事があります。

ですから、金融機関のWEBサイトで金利をチェックしたり、窓口で直接相談してみましょう。

借り換えの流れ・必要なもの

住宅ローンの借り換えは、相談→事前審査→本審査→契約→融資実行・返済・担保設定・解除という大まかな流れがありますが、順に説明していきたいと思います。

【流れその1】相談

まずは、そもそも住宅ローンの借り換えでメリットがあるかどうかをチェックする必要があります。

借り換えをするために必要な資金(登記費用・保証料・手数料・印紙代)などもまとめて借り換え資金として借入をすることができます。

今借入をしている残高に、諸費用(登記費用・保証料・手数料・印紙代)を足したら借入が増えてかえって損をするのでは?

確かに借入額は今の残高よりも、増えてしまいますが、借り換えをすることで金利が低くなるので、実質的に総支払額は少なくて済むのです。それが借り換えのメリットです。

もちろん借り換え時に、諸費用を自己負担したり、自己資金を使って借り換え金額を少なくできれば、さらにメリットが出てきます。

【パターン1】スタンダードな借り換え

現在の住宅ローンの残高+諸費用=借り換え住宅ローン

このパターンが一番多いです。というのも自己資金の持ち出しが無く、あってもわずかなので貯蓄を減らさずに住宅ローンを見直すことができます。

【パターン2】自己資金を投入した借り換え

現在の住宅ローン残高–自己資金=借り換え住宅ローン

現在の住宅ローンに自己資金を投入して、諸費用も自己負担して、借り換え住宅ローンを極力減らすパターン

自己資金に余裕があるのであれば、この時点で借入額を減らすことがオススメです。借入が少なくなれば少ないほど、金利の支払い負担がなくなるのですから、メリットは大きいです。

そして、以下のように諸費用のみ自己資金で負担する方法もありますね

現在の住宅ローン=借り換え住宅ローン

借り換えのメリットが出ない場合も・・・

金利差が小さい場合は、借り換えをするメリットがない場合があります。

  • 現在の借入の金利がもともと低く、借り換え後の金利とほとんど差がない場合
  • 現在の借入は金利が低くないが、借り換えの審査条件で金利が低くならない場合

これらの場合は、メリットが出ないのならば、借り換えを一旦見合わせるしかありません。 景気の動向や金融機関の情勢で住宅ローンの商品体系が変わればその時に借り換えを再検討しましょう。

相談ができる金融機関を選ぶ

住宅ローンの借り換えは、他行へ取引を移し替えることになります。金利のメリットももちろんそうですが、まずは親身なって相談してくれるところを選びましょう。

相談する側にとっては、経験がほとんとないので 手順どころか専門用語を使われるだけで、不安になってきます。その気持ちを汲み取ってもらえるといいのですが、なかなかそうはいかないこともあります。

というのも、取引のないかまたは、口座を持っている程度の取引の金融機関(銀行など)に相談に行くことになるので、金融機関にとってみるとほとんど一見客と変わらないのです。

もちろん本当に借り換えをしてくれるのなら金融機関にとってありがたいと思うことでしょう・・・しかし、借り換えの相談に行く時は複数の銀行に相談して、一番条件のいいところを選ぶことになります。

つまり、金融機関の担当者は、相談に乗っても他行へ行かれると無駄になることもあるのです。マイナス金利のご時世で金融機関も経費や人員削減などで担当者も忙しいのが現状なので、スムーズに対応してくれないかも知れません。

【流れその2】事前審査(仮審査)の申し込み

事前に金融機関の担当者と相談ができれば、借入可能額、金利条件などをもとに、メリットを算出するためシミュレーションを試算してもらい、事前審査(仮審査)の申し込みをします。

事前審査(仮審査)簡易的に行うのですが、本審査で必要な書類と同じものを提出しておけば、本審査で審査がひっくりかえって否決になることもまずはないでしょう。

住宅ローンの借り換えに必要なリストは、別のページで紹介します。

この事前審査(仮審査)の時点で、個人信用情報に借入の申し込みがあったことを登録されます。複数の金融機関に住宅ローンの借り換えの申し込みをするとその分だけ個人信用情報に記録が残ります。

ここで注意すべきことは、それぞれの金融機関で申し込み内容が登録されるので、複数の金融機関で申込金額をバラバラにしてしまうと、担当者がその情報を見た時にいい印象をもってもらうことが難しくなるでしょう。

【流れその3】本審査(正式申込)

事前審査(仮審査)OK(承認)となれば、次は本審査(正式申込)に進みます。

事前審査時に提出した書類や申込書類に記載した内容が異なることがなければ、まず問題はありません。しかし、本審査(正式申込)時に追加で提出した書類や記入した内容が異なることがあれば、再審査となります。

例えば、事前審査(仮申込時)には申込時に年収5百万円と記載し、源泉徴収票や課税証明書を提出せずに審査申込をして、正式申込時に書類を提出したら年収が450万円しかなかった場合。

こういった事例の場合は、再審査となります。年収が下がることで審査内容が異なり、返済比率が所定の水準が満たさない場合は、正式申込時点で否決になる場合もあり得ます。

また、勤続年数5年と事前審査時には自己申告していたのに、転職歴があって実際には1年しか勤続していなかった場合なども再審査や場合によっては否決となります。

正式申込で審査が否決とならないためには、事前審査時から 必要な書類を全て揃えて提出することです。

【流れその4】契約(金銭消費貸借契約)

正式申込がOK(審査承認)となれば、金銭消費貸借契約です。いわゆる融資の契約書類にサインすることになるのです。

それと同時に抵当権設定契約をします。自宅に担保の設定をするための書類にもサインをします。(抵当権設定契約証書・委任状など)

他には、融資実行と同時に現在借りている銀行へ返済・担保抹消をする必要があります。現在借りている銀行への返済手続きをすることと担保抹消のための書類を準備してもらうことになります。

【流れその5】融資実行・担保設定・返済・担保解除

融資実行当日、融資金が口座に入金され、借りていた銀行宛に返済資金を振り込みします。そして返済資金を振り込まれた銀行で返済手続きを行います。

返済の手続きが完了したら、抵当権の抹消書類がもらえます。抵当権の抹消書類と新しく借入をする分の抵当権設定書類を同時に法務局に提出をすることによって、借り換えの登記手続きも完了となります。(なお、登記手続きは司法書士の先生がしてくれます。)

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