代位弁済を受けると家や住宅ローンはどうなるの?

住宅ローンが払えなくなると代位弁済になる聞いたこたことあるけど、それって一体何??

何かペナルティとかデメリットあるの?

通常の返済ができていれば、代位弁済になることはまずありませんが、代位弁済についてその仕組みについて説明します。

代位弁済とは(用語)と手続きの流れ

住宅ローンの返済が遅れると、電話や郵便などで督促が来るようになります。

そしてその支払いが何ヶ月にもわたって滞った場合には、配達証明付内容証明郵便で、期限の利益の喪失通知が届きます。

これは指定された期日までに支払いがなければ、「期限の利益」を失い、金融機関は保証会社から一括して住宅ローン残高の返済を受けることになります(これを代位弁済と言います。つまり、借主に代わって(代位して)借入金を弁済することです。)

代位弁済を受けた住宅ローンは、求償権(ローンを払ってくださいと言える権利)が保証会社に移転します。銀行との住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)は終了し、今後は保証会社あてに返済していくことになるでしょう。

代位弁済後のデメリット

個人信用情報にも事故情報として記録が残ることになります。(ブラックリスト)

その記録が消えない間は、クレジットカードやマイカーローンなどの借入ができなくなります。

代位弁済後は、団体信用生命保険の保険金の請求ができなくなるというデメリットもあります。

銀行との住宅ローンの契約は終了しているので、団体信用生命保険も終了しています。つまり、死亡・高度障害になっても団体信用生命保険が使えません。8大疾病や3大疾病、ガン保障付であっても、もう団信信用生命保険は使えないので、保険金を使って保証会社に対しての支払をするということはできないため、返済をすることでしか、ローンはなくならないことになります。

つまり、借主が死亡しても、その負債は相続により残された家族が負うことになります。相続は、プラスの財産(積極財産)だけでなく借金のようなマイナスの財産(消極財産)も相続することになります。

自宅を処分して返済することに【競売・任意売却】

支払ができなかったり、保証会社との返済の交渉がまとまらなければ自宅を手放すことになるでしょう。つまり、自宅を売却してその代金でローンを支払うことになります。

その売却の方法として、競売による売却と任意売却があります。

競売による売却は、自宅に抵当権が付いていますので、抵当権に基づいて自宅を競売にかけます。そしてその落札した代金がローンの返済に充当されます。

任意売却は、競売によらず仲介業者や自分で売却先を探すなどをで買主を見つけ自宅を売却します。そしてその代金をローンの返済に充当します。

通常は競売よりも任意売却の方が、売却価格が高くなることが一般的です。

いずれにしても、もうその自宅には住むことができなくなります。

そして売却した代金でローンが全額返せればいいのですが、土地や建物の価値が下がっていたり、ローン残高を下回る額でしか購入希望者がいなければ、それでも完済できない場合もあります。

購入した時よりも価値が下がっていることはよくあることです。

このような状況にならないためにも、住宅ローンは余裕を持って返済できるようにしましょう。決して延滞しないように・・・

1日遅れるともちろん延滞利息がかかります。日割り計算の延滞利息ならちょっとくらい・・・という気持ちになるかもしれません。でもそれだけでなく、数日遅れることが平気になり、それが積み重なりひと月遅れ、数ヶ月遅れ・・・そうなってしまえば、もう遅れを戻して返済をしていくことは難しくなります。誰も最初から延滞しようと思って住宅ローンを組んでいるわけではないのです。ただ最初の遅れが将来の代位弁済につながっていくのです。

住宅ローンや生活の見直しは必須

早いうちから家計の乱れを素早くキャッチして、生活を見直ししたり、住宅ローンを低い金利に借り換えたり、定期的に見直しを考えたり、余裕のあるときに繰り上げ返済をするなど、ライフプランを考えているかで、家計を切り盛りできるのか、それとも生活に困窮するのかは、大きく分かれています。

実際に、私が銀行員として仕事をしていた時の体験として、返済が苦しくなって返済がやっとの人や、もうどうにもならず残念ながら代位弁済になったような人は、やはり家計やお金の管理について、うまくできていなかった人たちでした。

プロフィールのページにも書きましたが、お金の使い方や借金については、自分で管理していくしかないのです。でも日本ではお金について十分な教育を受けてはいないのです。ですから高額かつ長期の住宅ローンを組む時は、しっかりとした計画を立てる必要があるのです。

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