【FPの眼】住宅ローン審査・住宅購入の研究

団体信用生命保険（団信）は通常住宅ローンを利用するためには加入が条件となっています。どちらかというと、住宅ローンの審査が通るか借入金利を優遇してもらうことに注意が行きがちなので、保険についてあまり重視されていない傾向があります。

団体信用生命保険（団信）は住宅ローンが完済するまで健康であれば、全く利用する必要ないものですが、万が一病気になった場合に団体信用生命保険（団信）が使えないと、生活が急転することがあります。後から変更することができないので、どれに加入するかは、検討しておく必要があります。

特に高度障害については条件が決められているので、それ以外は対象にならないので下記の条件を一度目を通しておくといいと思います。

（加入する保険によって異なる場合もあるので、契約時に実際に確認してください）

団体信用生命保険が適用となる高度障害とは

高度障害についてもう一度書いてみます

が以前にも書いた高度障害の内容でした。

各項目についてもう少し詳しく、書いてみたいと思います。

1、目の障害（視力障害）について

(1)視力の測定は、万国式試視力表により、1眼ずつ、きょう正視力について測定します。

(2)「視力を全く永久に失ったもの」とは、視力が0.02以下になって回復の見込みのない場合をいいます。

(3)視野狭さくおよび眼瞼下垂（がんけんかすい）による視力障害は視力を失ったものとはみなしません。

2、言語または咀嚼（そしゃく）の障害について

(1)「言語の機能を全く永久に失ったもの」とは、次の3つの場合をいいます。

• 音構成機能障害で、口唇音、歯舌音、口蓋音、こう頭音の4種のうち、3種以上の発音が不能となり、その回復の見込のない場合
• 脳言語中枢の損傷による失語症で、音声言語による意思の疎通が不可能となり、その回復の見込みのない場合
• 声帯全部のてき出により発音が不能な場合

(2)「そしゃくの機能を全く永久に失ったもの」とは、

流動食以外のものは摂取できない状態で、その回復の見込のない場合をいいます。

3、常に介護を要するもの

「常に介護を要するもの」とは、食物の摂取、排便·排尿·その後始末、および衣服着脱·起居·歩行·入浴のいずれもが自分ではできず常に他人の介護を要する状態をいいます。

4、上肢·下肢の障害について

「上·下肢の用を全く永久に失ったもの」とは、

完全にその運動機能を失ったものをいい、上·下肢の完全運動麻ひ、または上·下肢においてそれぞれ3大関節(上肢においては肩関節、ひじ関節および手関節、下肢においては、また関節、ひざ関節および足関節)の完全強直で、回復の見込のない場合をいいます。

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団体信用生命保険が使えないリスク

いずれの症状においても、回復の見込みがないことが、高度障害の要件になっています。一時的なものは、対象になりません。

また、脳卒中や脳梗塞などで体が不自由になっても、上に書いた要件に当てはまらなければ団体信用生命保険（団信）は利用することができません。

例えば、脳梗塞になって体が不自由だけどなんとか歩ける、手が使えるなどであれば、団体信用生命保険を使って住宅ローンを完済させることはできません。一命をとりとめたことは良かったことですが、体が不自由ですぐには仕事ができない状態となって収入が減少してしまえば、返済が苦しくなる可能性もあります。

下の記事では団体信用生命保険が実際に使えなかった時の話を書いています。

団体信用生命保険（団信）とは

病気が心配、他の保険でのカバーがないのであれば、8大疾病・3大疾病やガン保険付きの団体信用生命保険（団信）を考えておくといいでしょう。